エネルギー消費と地球温暖化の関係について知りたい。

【解答の要点】
化石燃料を利用する限り、エネルギー消費の増大に伴い炭酸ガス(地球温暖化ガス)の放出は増大します。
その結果、地球表面の気温は上昇し、海面が上昇したり、地域的気象条件が変動して、被害を受けます。
最終的には現在の炭酸ガス排出量を半減しなければならない。

【解答】
 産業革命以来エネルギーの需要が指数関数的に増加してきました。最近のトレンドを見ても、世界のエネルギー消費は、1981年で石油換算で64億トンであったものが2000年では92億トンと20年間に約1.4倍に増加してきています。
 世界のエネルギー消費の約90%は化石燃料によるもので、このため地表の炭酸ガス濃度は増加してきます。1800年までは280ppmとほぼ一定で推移してきたものが、1900年には300ppm、1999年には353ppmと急増してきました。このまま推移すれば、100年後の
2100年には600ppmにまで増加する見込みであります。

 炭酸ガスは地球温暖化ガスであるので、地球の炭酸ガス濃度の増加に伴い、地球は温暖化していきます。温暖化の実績としては、20世紀中(過去100年間)の地球表面の平均気温の上昇は0.6℃でありました。このまま推移して2100年に600ppmの炭酸ガス濃度になるとすれば、
2100年における平均気温は1990年比で2℃の上昇が予測されます

 このような平均気温の上昇はどのような影響をもたらすものでしょうか。先ず海面上昇があります。
2100年には1990年に較べて0.09〜0.88mの海面上昇が見込まれています。これにより低地は水没し、海岸線は後退するでしょう。また港湾設備はかさ上げしなければならないことになるでしょう。
 次に降雨などの地域的気象条件の変化が予測されます。
今まで降雨量の多かった地域が少雨のために旱魃に見舞われたり、砂漠地帯が降雨地帯になることも考えられます。一国の中で降雨地帯と旱魃地帯の変動があれば、国内の人口移動で解決できるでしょうが、これが2国間以上の地帯にわたってこのような変動があれば、他国への人口移動に伴う国際紛争の種にもなりかねないと考えられます。

 このような問題を解決するために、地球温暖化問題を科学的に究明する組織として、1988年にIPCC(気象変動に関する政府間パネル)が設置され、さらに温室効果ガス削減の数値目標を検討するために、1995年にCOP1(気象変動枠組条約第1回締結国会議)が開催されました。
 1997年12月に京都で開かれたCOP3(地球温暖化防止京都会議)では、
2010年における先進国の温室効果ガスの排出量を1990年比で5,2%削減することを取り決めました(2005年2月16日発効)。主要な各国の割り当ては
   日本:−6%  米国:−7%   EU:−8%     であります。

 IPCCの報告では、地球温暖化防止のためのシキイ値とされる大気中炭酸ガス濃度550ppmを目標とするならば、最終的には
CO2の排出量は30億Cトン(炭素換算)としなければならいとしています。これは1995年の世界のCO2排出量(70億Cトン)の1/2以下であります。
 従って前記の京都会議における温室効果ガスの削減目標の先進国平均で5,2%は、2010年における当面の目標であって、今後さらに温室効果ガスの排出の削減が必要であります。

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