【質問2‐12】
化石燃料はあと何年もつのですか

【解答の要点】
 化石燃料は100年程度で枯渇するといわれています。

【解答】
 世界のエネルギー資源の確認埋蔵量とその可採年数を表にすると次のとおりになります、

世界のエネルギー資源の確認可採埋蔵量
エネルギー資源 確認埋蔵量 可採年数
石油 10,500億バーレル 40年
石炭 9,845億トン 216年
天然ガス 155兆m 62年
ウラン 393万トン 61年
      資料:BP統計2002、OECD/NEA、IAEA URANIUM2001

 確認埋蔵量とは現在までに確認された埋蔵量であって、可採年数とは確認埋蔵量を年生産量で割った年数であります。探鉱技術の開発によって今後の確認埋蔵量が増えることもありますが、化石燃料資源およびウラン資源は有限であることは確実であって、未確認埋蔵量も含めて化石燃料は今後100年程度で枯渇することが心配されています。
 ウランの可採年数は確認埋蔵量を年間需要で割った年数で示します。またウランの場合は使用済み燃料の再処理により取り出したプルトニウムを再び燃料として使用すれば、ウラン燃料の利用効率は数倍から数十倍になります。

 化石燃料資源は有限であることに鑑み、太陽光発電や風力発電のような再生可能エネルギーの開発および省エネルギーを確実に推進しなければ子孫の生活を脅かすことになります。
 一方太陽光発電も風力発電も天候に左右される気ままな電力であるので、電力の安定供給のためには火力発電、原子力発電も欠かせないものであります(
質問2‐11の解答参照のこと)。

 最近注目されているエネルギー資源にメタンハイドレートがあります。メタンハイドレートは、水の分子が組み合わさったカゴのような枠組の中にメタンガスが取り込まれたような構造をした、水とメタンからなるハイドレート(水和物)であります。固体の物質で、氷やシャーペットのような白い結晶であります。これは低い温度と高い圧力の下に安定して存在し、温度が高くなったり圧力が低くなると水とメタンガスに分解します。そこで極地方の永久凍土地域や中低緯度地域の深海底下においてメタンハイドレートは存在しています。
 日本においてもメタンハイドレートは日本の西南の太平洋側の深海に存在します。その資源量はわが国の天然ガスの年間使用量の100倍程度と考えられています。エネルギー小国の日本にとっては有望な貴重な資源であります。
 現在経済的なメタン回収方法や環境への影響、安全性などの研究が進められています。しかしメタンハイドレートも有限なエネルギー資源であります。大切に使用しましょう。
 このハイドレート構造は炭酸ガスの固化にも活用できます。炭酸ガスも炭酸ガスハイドレートを形成し、しかもメタンハイドレートより高い温度、低い圧力まで安定領域があります。この性質を利用してメタンハイドレートよりメタンガスを回収すると同時に、炭酸ガスをハイドレート層に注入して炭酸ガスハイドレートにして、炭酸ガスを固化することができます。
 このような炭酸ガスの固化方法も積極的に研究され、2050年頃までには実用化される見込みです。これが実用化されると、地球温暖化防止対策に大いに役立つでしょう。

【参考文献:燃える水「メタンハイドレート」新しいエネルギー資源への取り組み、産業技術総合研究所 地質標本館(2004)】 

Q&A(その2)へ戻る     質問2‐3へ