【質問2‐6】
わが国の省エネルギー政策について知りたい。

【解答】
 質問2‐5の解答でも述べましたように、2010年のエネルギー需給見通しでは、省エネルギーの見通しは、石油換算でレファレンスケースで53百万kl、現行対策推進ケースで55百万kl、追加対策ケースで65〜67百万klとあります。この内訳を、「現行地球温暖化対策推進大綱」とともに示せば次の表のとおりになります。

2010年における省エネルギーの見通し
省エネ項目 現行地球温暖化
対策推進大綱
レファレンス
ケース
現行対策推進
ケース
追加対策ケース
産業 自主的計画 約2010万KL 約1920万Kl 同左 同左
省エネ機器導入促進 約90万kl 約40万kl 約90万kl 同左
複数事業者連携 約100万kl
民生 トップランナー 約660万kl 約570万kl 約570万kl 約580万kl
待機時消費電力 約40万kl 約40万kl 同左 同左
省エネ性能の向上(住宅・建築物) 約860万kl 約480万kl 約810万kl 約860万kl
省エネ機器導入促進 約100万kl 約20万kl 約160万kl 約340万kl
エネルギー・マネージメント 約250万kl 約120万kl 約220万kl 約260万kl
事業場総点検 約70万kl
運輸 トップランナー 約590万kl 約870万kl 同左 約880万kl
クリーンエネルギー自動車 約130万kl 約20万kl 約60万kl 約110万kl
サルファーフリー燃料 約40万kl
アイドリングストップ車 約20万kl
交通対策 約980万kl 約310万kl 約720万kl 約980〜1170万kl
分野
横断
情報提供 100万kl
技術開発 約100万kl
省エネルギー総計 約5710万kl 約5310万kl 約5460万kl 約6,500〜6,690万kl

 「現行地球温暖化対策推進大綱」はCOP3に対応するために、1997年に各省庁で協議した対策を下敷きにして、2002年3月に策定されたものであります。省エネ項目および省エネ量は当時(1997年)と殆ど変わっていません。しかし省エネルギー量合計は当時(石油換算5,600百万kl)より少し増えて5,710万klとしております。

 この表で「追加対策ケース」と「レファレンスケース」を比較してみましょう。
 産業分野は「追加対策ケース」にほぼ沿った努力をしていることが分かります。
 民生および運輸分野にある「トップランナー」とはエアコン、冷蔵庫などの電気製品や自動車などで、省エネ性能のトップクラスの製品を製造各社すべてに製造するように、政府が指導する方式を言います。「トップランナー」方式も産業界の努力によって省エネ性能の高い製品を製造して、国民がその製品を使用することによって「追加対策ケース」を満足できる見込みであります。
 このように「レファレンスケース」で「追加対策ケース」をほぼ満足しているものはよいのですが、民生分野と運輸分野で国民の一層の協力を望まれるものが多くあります。例えば、省エネ性能の改良(住宅、建物等)、省エネ機器導入促進(高効率給湯器および高効率照明の普及のこと)、交通対策などは「追加対策ケース」を大幅に下回っていますので、大幅に省エネルギーを推進する必要があります。
 特に交通対策は交通体系の見直しや物流方式の見直しによって「追加対策ケース」の省エネ量を達成する必要があります。

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